超超超ド級のバイオレンス!!映画「悪魔を見た」レビュー

「オールドボーイ」からのチェ・ミンシク縛り!そして初のイ・ビョンホンでございます。

作品概要

悪魔を見た
(原題:악마를 보았다)

制作:韓国、2010年
監督:김지운(キム・ジウン;韓国、1964~)
脚本:박훈정(パク・フンジョン;韓国)
撮影:이모개(イ・モゲ;韓国)
メモ:いい子は見ちゃだめ、絶対。イ・ビョンホンvs.チェ・ミンシクの壮絶バトル!

あらすじ

ある夜、国家情報員捜査官スヒョンの婚約者ジュヨンが何者かに惨殺され、バラバラ死体となって発見される。怒りに駆られたスヒョンは、ジュヨンの父で重犯罪課の刑事だったチャンの協力を得て、学習塾のバス運転手をしている中年男ギョンチョルが犯人であることを突き止める。ギョンチョルを見つけ出すや、徹底的に叩きのめすスヒョン。しかしとどめを刺すことなく、追跡用のGPSカプセルを飲み込ませると、そのまま解放してしまうのだった。こうして、ギョンチョルが新たな凶行に及ぼうとするたび、先回りしてはギョンチョルに容赦のない制裁を加えていくスヒョンだったが…。

『悪魔を見た』 予告編ver.2

登場人物

キム・スヒョン(이병헌;イ・ビョンホン)
国家情報院捜査官。任務中でも時間を見つけては婚約者のジュヨンに電話するほど、公私ともに充実した生活を送っていた。しかしジュヨンが何者かに殺害されてしまい、犯人に復讐することを誓う。犯人を見つけ出してからは、時折決意を揺らがせるものの、非常に冷静に犯人を痛めつけ追い詰めていく。

チャン・ギョンチョル(최민식;チェ・ミンシク)
学習塾のバスの運転手をしている中年男。バスを運転しながら見つけた女性を拉致・監禁し、暴行してからバラバラにして捨てるという犯罪を繰り返している。自己愛が非常に強く、自身を攻撃してくるスヒョンに徹底抗戦することを決める。

チャン元班長(전국환;チョン・グクァン)
スヒョンの婚約者ジュヨンの父親で、重犯罪課の刑事をしていた。娘の死に大きなショックを受け、スヒョンの犯人探しに協力する。しかしスヒョンの復讐が進むにつれ、彼が悪に染まってしまうのではないかと心配し始める。

これでもキム・ジウン監督は妥協した⁈ 最高に残酷な復讐が地獄の対決に変わる!

韓国を代表する2人の俳優、イ・ビョンホンとチェ・ミンシクが最高レベルの激闘を繰り広げる本作。

この映画は、チェ・ミンシクがキム監督のもとに脚本を持ち込んだことから製作が決まったとのこと。
当初チェ・ミンシクは、自分がスヒョンを演じ、イ・ビョンホンにギョンチョルを演じてほしいと言っていたんだけど、それを監督がうまいことスイッチしたそうです。このスイッチは大正解(笑)

この作品のチェ・ミンシクは、色男の面影を残しつつ今は冴えない中年男ギョンチョルを見事に体現しています。
体のラインはだらしなく、オヤジ独特の不潔感が漂っている。それなのにスキンケアには気を遣っているところに、とっても不気味なナルシシズムを感じました。いますよね~こういうオヤジ…その体型や身なりで顔とか髪型ばっかり気にされても…ってやつ(笑)

ギョンチョルの人生を明示するシーンはないものの、作品全体にギョンチョルの人生のパーツが散りばめられています。
きっと欲望に任せて自堕落な生活を送っているうちに歳をとり、徐々に女性にも相手にされなくなったんだろうな。自分を拒む女性たちに恨みを募らせた結果、暴力を振るいレイプし解体するという犯罪を繰り返すようになったんだろうな(レイプは昔からやっていたはず)。
自分の幻想を守ることが第一で、そのためにはいくらでも他人を利用する。まさに“悪の権化”でした。

さすがチェ・ミンシク! 対するイ・ビョンホンはどうだった?

イ・ビョンホンさん、なめててすみませんでした!

個人的にイ・ビョンホンの演技を見るのは初めてで、勝手に「イケメンのきれいどころばっかり演じてるんだろう」というイメージを抱いていたんですよねぇ。
わたしと同じようなイメージを抱いている人にこそ、ぜひ見てほしい!「イ・ビョンホン!そんな姿を見せて大丈夫なのか⁈」と心配してしまうくらいに、ゴッリゴリに激しくてめっちゃくちゃ痛い暴力シーンを見せてくれます。

印象に残っているのは、スヒョンがギョンチョルの●●を無理やり切断するシーン。思わず「うおおぉぉぃぃぃ…」と謎の声を上げてしまった(笑)。
もちろんギョンチョルの暴力やレイプもひどいんだけど、「痛めつけるけどまだ殺さないよ」ていうスタンスのスヒョンの暴力には別の怖さを感じますねぇ。 国家情報院の捜査官という仕事で習得したものかもしれないけど、理性を保ちながら人の体を傷付けるというメンタルは並大抵のものではない。
これに耐えるばかりか「受けて立とうじゃないか」と対決モードに入るギョンチョルは、さすがサイコパスだねって感じです…。

怪我してるとはいえ凶暴なギョンチョルを野放しにするのはどうなんだろう…

そうなんだよね、ギョンチョルはスヒョンから逃げながら、行く先々で被害者を増やすんです。
他に復讐方法なかったんかなぁとは思うよね、誰でも(笑)

ジュヨンの父や妹から「もう復讐はやめて」と言われても、警察からマークされる身になっても、スヒョンは迷いながらも復讐をやめられない。復讐を続けると決めるたびに、スヒョンはギョンチョルに近付いてしまう。
よくある展開なのに陳腐になっていないのは、説明的にならず、イ・ビョンホンの静かな演技だけでそれを表現できているからではないでしょうか。

てな感じで、バイオレンスが重ためながら疾走感もあって面白い映画なんだけど、ラストのあっさり感だけは大きな疑問符が浮かびました
「どんどん残酷になる」はずのスヒョンの復讐が完結する大事なシーンなのになぜ…これだけはよく分からない。韓国映画って突然すごい雑になってビックリすることがあるんだよなぁ。本当に残念でした。

まとめ

バイオレンス描写が激しすぎて審査に引っかかってしまい、いくつかのシーンをカットせざるを得なかったという本作。これよりヤバいシーンがあったとは、キム監督恐るべし…。

そして今まで興味のなかったイ・ビョンホンの映画、機会があれば見てみようかな。

キム・ジウン×イ・ビョンホンなら「甘い人生」だね!


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