リーアム・ニーソンがキレる!「スノー・ロワイヤル」感想&ちょいネタバレ

復讐映画は好きですか?ギャング映画はどうですか?
好きだけどパターン似てるし…と飽食気味のあなたに贈る、ブラックユーモア満載の闘争劇です。

作品概要

スノー・ロワイヤル(原題:Cold Pursuit)

制作:米国&英国、2019年
監督:Hans Petter Moland(ノルウェー、1955~)
脚本:Frank Baldwin
撮影:Philip Øgaard(ノルウェー、1948~)
メモ:ダークユーモアが冴える!個性的なキャラが織りなすちょっと間抜けな麻薬闘争。モランド監督の代表作「ファイティング・ダディ 怒りの除雪車」をセルフリメイクした作品。

あらすじ

コロラド州キーホー。都市と町をつなぐ道路を除雪し続けてきたネルズ・コックスマンは、長年の貢献を称えられ模範市民賞を受賞した。しかし、最愛の一人息子カイルがヘロインの過剰摂取で死亡してしまう。妻との間には溝ができ、失意のなか自殺しようとするネルズであったが、息子の死が地元の麻薬組織の仕業であることを知る。彼は関係者から聞き出した名前の主をたどり、復讐を開始する。
麻薬組織のボスである“バイキング”ことトレバー・カルコートは、立て続けに起こる部下の失踪に怒り、敵対する麻薬組織の仕業と断定。報復として敵のボス“ホワイト・ブル”の息子を殺害してしまう。こうしてネルズの個人的な復讐は、図らずも2つの麻薬組織の抗争へと発展してしまい―

映画『スノー・ロワイヤル』特別予告

登場人物

ネルズ・コックスマン(Liam Neeson)
除雪作業員。長年の貢献を称えられ模範市民賞を受賞するほど、仕事には誠実に取り組む。一人息子のカイルがヘロインの過剰摂取で死亡してしまうが、「息子はジャンキーではない」と疑問を抱く。絶望のなか自殺しようとした直前に息子の死の真相を知り、一転して復讐に乗り出す。

バイキング/トレバー・カルコート(Tom Bateman)
麻薬組織のボス。父親からその座を引き継いだ。加虐嗜好が強く、拷問や殺人を楽しむような冷酷な人間。一方、息子が学校でいじめられていることを気に掛けたり、食事に気を配ったり、ふつうの若い父親の顔も覗かせる。ネルズが殺した3人の部下の死を、ライバルのホワイト・ブル率いる組織の仕業と勘違いしてしまう。

ホワイト・ブル(Tom Jackson)
先住民族ユテ族で構成される麻薬組織のボス。かつてバイキングの父とテリトリーを巡って争っていたが住み分けすることで合意し、キーホーを島としている。勘違いしたバイキングの手により息子が見せしめで殺されてしまったことから、「息子には息子を」と報復を決意し、バイキングの息子を狙う。

ブロック・コックスマン/ ウィングマン(William Forsythe)
ネルズの兄。バイキングの父の時代に殺し屋として組織に属していたが、現在は足を洗って妻と静かに過ごしている。ネルズから「バイキングを殺すにはどうしたらいいか」と相談を受け、殺し屋を雇うようにアドバイスする。

思わずニヤッとしてしまう、愛すべき悪人たちの勘違い麻薬闘争

「96時間」で娘を誘拐されてブチ切れた元CIA工作員を演じたリーアム・ニーソン。そんな彼の最新“復讐劇”ということで、日本版の広告はかなり「96時間」を意識したものになっています。

が、今回は元プロではなくベテラン除雪作業員という役どころ。
ヘロインの過剰摂取という汚名を着せられた息子の無念を晴らすべく、素人感まるだしながら工夫を凝らした復讐を開始します。

お気に入りのキャラはどれ? 魅力あふれる“コント”の登場人物に注目

公式HPを見ると、「犯罪小説で殺しを学んだ模範市民賞の除雪作業員」「健康志向の麻薬王」「事件キター!とテンション上がる警官」など、笑いコテコテ映画かのような印象を受ける。
が、実際はそんなにわざとらしい映画ではないです。「素人が復讐するときって現実はこんな感じかも」「映画でよく見る麻薬王もギャングのメンバーも、個性があるに決まってるよなぁ」と、激しいドンパチに隠れて今まで軽視されてきたディテールを描いたら、ブラックユーモアになったという印象です。

例えばネルズが初めて殺しをするシーン。相手は息子を殺した麻薬密売人。
ネルズは相手をボッコボコに殴り仲間の情報を聞き出す。そしてホッと一息ついた後に、「あれ、始末したほうがいいのかな?」というような表情を見せ、咄嗟に首を絞め始める。
プロなら最初に手順を全部決めてあるだろうけど、ネルズは殺しの素人。たしかにその場で迷うことありそう!と、思わずニヤッとしてしまいました。

ネルズが命を狙う麻薬王バイキングは、父の跡を継いだ2代目にありがちな「冷酷で加虐嗜好が強い」という設定。しかし息子にはしっかりと目を配っており、オススメの本を教えたり糖質コントロールさせたりと、父親らしい側面も見せます。

バイキングの部下にゲイカップルがいたり、警官が事件発生に喜んだり…登場人物のキャラクターを前に出したことで、ただの復讐劇や麻薬抗争ではなくコントのような色合いが出ていました。
かといって下手なコメディのようにキャラが悪目立ちしているわけではなく、きちんとストーリーに組み込まれている。押しつけがましくない、ちょうどいい温度のユーモアです。

もっと除雪車の暴走を見たかった!

全員除雪」という、明らかに「全員悪人」のパクリだろと分かるキャッチフレーズを使っている本作。
それならもっと除雪車を激しく使ってほしかったなー!と少し物足りなさを感じました。

ネルズの仕事道具だからあまり乱暴に扱えないとはいえ、特報に出ている派手なシーン以外に大きな出番ないんですよね。
「ここでも使うの⁈」「そんな使い方あるの⁈」っていうのがもっと欲しかったな~。なんたってネルズは、除雪だけで模範市民になったくらい除雪バカなわけだから(笑)

あと1つ欲をいえば、リーアム・ニーソンかっこよすぎかもという…殺しのプロ感も出てたし…。
この映画に登場する3組の父子のうち、カタギなのはネルズ&カイルだけなので、ネルズはもっともっと素人感がある冴えないオッサンのほうが味が出たかなぁと感じました。
いやぁかっこいいよねリーアム・ニーソン…。

まとめ

善悪とか愛とか哀愁とか、復讐劇で扱われがちな重ためのメッセージはそんなに感じませんでしたね。
それよりは「みんなみんな生きているんだ」という、少し切なくもほっこりした気分になりました。

バイオレンスがスパイスになったブラックコメディ、ぜひ堪能してください!

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