中島哲也監督・映画「告白」感想&ネタバレ

先日「来る」を見たので、中島哲也監督の代表作を見てみました~。

作品情報

告白

制作:日本、2010年
監督:中島哲也
受賞:第14回プチョン国際ファンタスティック映画祭審査員特別賞、第34回報知映画賞監督賞、2011年エランドール賞作品賞[映画部門]、第53回ブルーリボン賞(作品賞、助演女優賞)、第34回日本アカデミー賞(最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀脚本賞、最優秀編集賞)など
メモ:湊かなえの大ヒットデビュー作「告白」の映画化!中島哲也ならではのダークポップが炸裂する一作。

あらすじ

ある中学校の1年B組。終業式後のホームルームで生徒たちが騒ぐ中、担任の森口悠子は静かに語り出した。その内容は、この中学校のプールで彼女の愛娘が死んだこと。そして、その死は事故ではなく殺人であるという、衝撃的なものだった。
悠子は、騒然とする生徒たちに対し、名指しこそしないものの犯人は生徒の修哉直樹であると示唆する。さらに、二人が飲んだ牛乳には、娘の父親でありエイズで亡くなった有名教師・桜宮の血液を混ぜたと明かし―

映画「告白」劇場予告

登場人物

森口 悠子(松 たか子)
某中学校1年B組の担任教師。生徒とはある程度の距離をとっており、一部の生徒からは冷たいと評判が悪い。シングルマザーであったが、学校のプールで娘を亡くした。娘の死が殺人であることに気付き、終業式後のホームルームで、エイズ患者である娘の父親の血液を使って犯人に復讐を実行する。この日を最後に教師を辞めた。

森口 愛美(芦田 愛菜)
悠子の一人娘。保育園に通っており、水曜日の放課後だけ悠子の中学校の保健室に預けられていた。このとき、学校の隣家の飼い犬にプールからパンをあげていた。ある日プールに浮かんで死んでいるのを発見され、警察には事故死と判断された。

桜宮 正義(山口 馬木也)
「世直しやんちゃ先生」として有名な男性教師。若い頃は不良で、教師になるまで荒れた生活を送っていた。婚約者の悠子の妊娠中にHIV感染が発覚し、生まれてくる子どもに迷惑をかけたくないという思いで結婚を断念する。愛美の死には深く悲しみ、自身も程なくしてガンで死亡した。

渡辺 修哉(西井 幸人)
1年B組の生徒。成績優秀で、いつも難しそうな本を読んでいるクールな男子。優秀な電気工学者である母親は離婚で修哉のもとを去り、父と継母からは煙たがられているため、孤独感を抱いている。母に再会できる日を夢見て、電気系の発明に勤しんでいる。

下村 直樹(藤原 薫)
1年B組の生徒。部活動も学業もうまくいかず、冴えない学校生活を送っている。校則で禁止されているゲームセンターへの立ち入りで問題を起こしたため、罰としてプールサイドの掃除を命じられていた。

北原 美月(橋本 愛)
1年B組の学級委員。おとなしい女の子で、小学校時代にはいじめを受けており、あまりクラスに馴染めていない。家族を毒殺した女子学生“ルナシー”を密かに信奉している。

寺田 良輝(岡田 将生)
持ち上がりで2年になったB組の担任教師。悠子の復讐に関しては何も知らず、不登校となった直樹を家庭訪問するなど、熱血教師である。桜宮の信奉者である。

下村 優子(木村 佳乃)
直樹の母。典型的な過保護であり、直樹を追い詰めた悠子を忌み嫌っている。不登校となりおかしくなった直樹を守るために奮闘するが、次第に疲弊していき、直樹から真実を聞いた後には無理心中を図る。

原作のいや~な雰囲気を見事に表現した、ダークでポップな中島哲也の代表作!

湊かなえの原作を読んだときの衝撃が大きすぎたので、「この衝撃を映画にできるのか?」と斜に構えて避け続けていました(笑)
だけどこの前「来る」も見たことだし、いちおう日本では評価の高い中島哲也監督なので、代表作くらいは見てみようかな~とようやく鑑賞(まだ斜に構えている)。

中島監督のダークとポップが、中学生の描写にベストマッチ!

「告白」という作品は、登場人物それぞれの告白を取りまとめたオムニバスのような形式をとっています。
冒頭で悠子が超ド級の告白をし、その後は下村優子や寺田良輝、北原美月など、様々な立場から告白がなされます。それぞれの告白がパズルのピースのように組み合わさって、愛美の死から始まったこの復讐劇の全体像が見えるようになっています。

この構成の巧さは湊かなえの力量なので、ここでは語りません(笑)
映画化で重要なのは、やっぱり映像での見せ方ですよね!これは、中島監督の世界観がベストマッチしたなぁと思います。

中島監督といえば、リアリティというよりは仰々しい絵面と音楽が特徴的ですよね。
これが、特に中学校でのいじめシーンの仰々しさにマッチしていました。この年代って、自分をコントロールできている気になっているけど実はできていなくて、暴走しやすい。その過剰な感じが映像で伝わってくるので、説明過多にならずテンポがいい!

さらに、中学生の集団に生じる黒い部分って、集団心理の暴走以外の何物でもない。外から見ると「何だこれは」と呆気にとられてしまうような得体の知れない黒い空気も、リアリティのない世界観にマッチしていました。


この復讐劇を実行に移している時点で、悠子はリアルな世界から離脱しています。その復讐劇に巻き込まれた人たちも、どんどんリアルから離脱していく。
こう考えてみると、リアリティ重視の監督ではなく中島監督でよかった!と感じました。

松たか子がめっちゃ怖い

「来る」でも強烈なキャラクターを演じた松たか子さん。
本作でも、とっても強烈な森口悠子を演じきっています!

顔が青白くメイクされているし、告白しているときに表情がほとんど変わらないので、「この人、死んでんだな」という恐ろしさがじわーっと来ます。
死んでいる人が復讐のためだけに生きている。そのターゲットにされる修哉と直樹。そりゃ頭もおかしくなりますわ(笑)

冒頭の告白以降、ラストまでは出番が少なくなるんですが、出てくるとワクワクしてしまうという謎の魅力を振りまいています。ステキな悪役ですね~!
ラストは少しスローダウンしてしまいますが、悠子の「なーんてね」まではしっかり観ましょう!

まとめ

全体的にテンポよく、中島監督の世界観をたっぷり味わえる作品です。
原作が好きだからちょっとなぁ…という方も、ぜひ観てみてください!


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