
世界王者と自分との違いは何だろう
高校時代、水泳部だった。ほとんど趣味レベルで夏だけ泳いでいたわたしでも、オリンピックを見れば、「何が違うとこんなに速くなるんだろー!」とアレコレ考えたものだ。
フォームがどうだ、筋肉のつき方がどうだと、目に見えるところはいくらでも分析できる。ある程度マネもできる。でも、そこまで速くはならない。そりゃそうだ、練習量が天と地の差なんだから(笑)
練習量が違う。
と書けば単純だけど、よくよく考えれば、練習量って色んな要素が絡んでいるのだ。
時間、集中力、質、体力、モチベーション、テンション、計画性etc.…練習量を増やすには、あらゆる力を高めないといけない。
無理ムリむり!
やっぱり小さい頃から才能があって、一流のトレーニングを積んできて、メンタルもめちゃくちゃ強くないと世界一にはなれないんだ。と、凡人のわたしは観客席に留まることに甘んじているわけだ。
しかし、没頭し熱中している間に観客席からコートに降り、世界王者まで登り詰めちゃった元凡人さんたちがいる。
この本には、そんな元凡人・現世界王者10名のストーリーが綴られている。
ボクサーやバリスタ、ゲーマーは世界大会があるのは有名だけど、フロマジェやヨガ、DJにも大会があるとは知らなかった。色んな分野で極めてる人がいるんだなぁと、知らない世界を覗けるのも単純に面白い。
突き抜けるというテーマに関しては、圧倒的な没頭と、「自分にとっての最高」を目指すことが共通していた。
何よりも没頭がすごい! 本当に夢中で、ただ純粋に「うまくなりたい」「強くなりたい」という思いでトレーニングをしている。それはもはや努力とは違うのだ。
「教科書がない以上、自分の内なる心の声と対話しながら磨いていくしかない。」
これは解説の楠木氏の言葉だ。
世界王者にもなると、他人との比較という次元ではなくなるらしい。自分という、最も手強い敵と対峙することになる。
凡人のままでいたくない。人生で1回は何かを達成したい。
そういう思いがある人は、世界王者10名のストーリーに飛び込んでみると、「突破」のヒントが見つかるかもしれない。
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