久々に良い本を読んだなぁと思った。というより、久々に読書した。
主人公の伊藤が、コンビニ強盗に失敗して警察に連行されてる途中、パトが事故ったのでこれ幸いと逃げ出し、しかし目を覚ますと知らない島にいた…という始まり。
この島はすごく奇妙。優午というしゃべる案山子がいる。太りすぎて動けなくなったウサギという女性もいる。ほとんど鎖国状態で、轟という熊みたいなおっさんだけが、外界と行き来している。そして、殺しを黙認されている桜という美青年もいる。
優午という案山子を軸に描かれているけど、次々いろんなことが起こるので、飽きずに読むことができた。全体的にファンタジーのようなタッチだけど、妙に現実的で不快な事件も起こるので、そのアンバランスさが私には心地よかった。
ただ、やたらにレイプが出てきたのがちょっと…私は性犯罪に弱いので、読んでてきつかった。レイプって、男にとっちゃそんなに身近なのかなぁ。
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