堀江貴文&落合陽一「10年後の仕事図鑑」感想

最近やっと転職活動をする気が起きてきました。

今回はさすがに収入とイメージだけで決めるという愚行は避けたい。ということで、以前よりかなりしっかり情報収集しています。
わたし新卒採用枠で就活したことないんで、業界の構図とか基本的なことをほとんど知らないんですよね!それはマズイ!

とりあえず今存在する職業も調べながら、将来的に成長できそうな分野も模索中。
この本もその一環で読んでみました。別にお金と時間をかけなくてもよかったかも。

著者概要

堀江貴文(ほりえ たかふみ)
1972年福岡県生まれ。91年東京大学入学、のち中退。96年、有限会社オン・ザ・エッヂ設立。02年、旧ライブドアから営業権を取得。04年、社名を株式会社ライブドアに変更し、代表取締役CEOとなる。06年1月、証券取引法違反で逮捕。11年4月懲役2年6ヶ月の実刑判決が確定。13年3月に仮出所。著書に『拝金』ほか多数。

落合 陽一(おちあい よういち)
筑波大学学長補佐・助教。デジタルネイチャー研究室主宰。Pixie Dust Technologies, Inc. CEO。メディアアーティスト。1987年東京都生まれ。筑波大学でメディア芸術を学び、東京大学大学院情報学環・学際情報学府にて博士号取得。応用物理、計算機科学、アートコンテクストを融合させた作品制作・研究を行う。著書に『魔法の世紀』(PLANETS)、『超AI時代の生存戦略』(大和書房)など。

作品概要

10年後の仕事図鑑

発行:SBクリエイティブ、2018年
ジャンル:ビジネス書

今世界で最も注目される日本人研究者・落合陽一氏と、圧倒的な行動力で時代の最先端を走り続ける堀江貴文氏が、お金、職業、仕事、会社、学校など、今考えられる新たな社会の姿を余すところなく語る。

はじめに なぜ今、人生のグランドデザインを考え直さなければいけないのか? 堀江貴文
Chapter0 激動の時代を生きるあなたへ
Chapter1 すべてが逆転するこれからの働き方──組織から個人へ、労働から遊びへ
Chapter2 なくなる仕事・変わる仕事
Chapter3 生まれる仕事・伸びる仕事
Chapter4 お金の未来──“マネー”としてのお金は廃れ、信用が価値を紡ぐ時代へ
Chapter5 日本の幸福と社会について──学校・高齢化社会・テクノロジーの未来を考える
Chapter6 ピュアな情熱に導かれた“自分の人生”を生きよ
おわりに ポジティブに21世紀を拓くために 落合陽一

2人が常日頃言っていることを適当に並べただけの本

第一印象は「軸がよく分からない本」でした。最終的には「本としての質も悪い」になった。
中身が全くないというわけではないんだけど、「この本でなければ」という価値はほとんどないと思います。

今話題の2人の名前を冠せば売れるだろうという、いかにもソフトバンクらしい考え方が透けて見えますね。

「血液型占いの信憑性しかない」話をテキトーにしている

なくなる仕事・残る仕事」というのはかなりホットなトピックですよね。
2013年にオックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授が発表した論文が、大きな話題を呼びました。

わたしも翻訳をメインに働いてきたわけだけど、今後ほとんどの“翻訳屋”が廃業することは確実です。今でさえ、Google翻訳より低品質のものを納品してくる信じられない人が結構いるので。

「自分の仕事がなくなるかも」というだけでもテンション下がるのに、さらに「複数の分野で能力をつけよう」という話もある。
どういう仕事ならいいわけ?という問いは、一般人にはなかなかに切実です。

切実だからこそ「10年後の仕事図鑑」という題名の本書も20万部を突破してるんだと思います。
が、この問いに対する返答はお粗末そのものです。

ホリエモンはオズボーン准教授の論文を「血液型占い程度の信憑性しかない」と一蹴(根拠は不明)。基本的にはいつも通り、「未来のことなんて気にしてないで、今自分のやりたいことに没頭しなよ」。
落合氏は「複数の価値を生み出せる人になろう」という話。あとがきではやはりオズボーン論文を「血液型占い程度の信憑性しかない」と一蹴(根拠は不明)。
ふたりの主張は分かるけど、それって少なくとも本の題名とは話がズレてますよね?

Chapter2〜3ではいちおう「こういう仕事はなくなりますよ、残りますよ」という話をしているけど、ビジネス系の雑誌やWebサイトで語り尽くされた内容と変わりない。
おざなりなのが見え見えです。

そもそも2人とも「消える仕事・残る仕事」というトピックに興味がないんだから、これをメインに据えた出版社のミスですね。
想像するに、出版社側が「いちおうこの題名で本にするんで、ちょっとそれっぽい話をしてもらえませんかねぇ…」とお願いしたんでしょう。

ということで、Chapter3までは「この本でないと」という価値はゼロです。

お金と社会の話は面白いけど、動画配信でいい

Chapter4以降のお金と社会の話は、対談が盛り上がったんだろうと想像できるような面白さでした。

キャッシュレスが進んでいる背景も分かるし、現金を介さない信用のやり取りが加速するのもワクワクする。

けど、やっぱり編集の悪さが気になる…。落合さんが最後に擁護してるけど、対談本でも質の良い本はいくらでもあります。単にプロ意識が低いか能力が低いんじゃないでしょうか。

2人の対談をそのまま並べるだけなら中学生でもできる。読み物にしたせいで似たような話の繰り返しも目立つし、脱線も気になるし、動画配信にしてほしかったですね。
それなりに形になって売れりゃいいってスタンスなんでしょう。今後SBクリエイティブの本はあまり買いたくないなぁ。

ちなみにいうと、編集も悪いけど、校正はもっと悪い。
Wordの自動校正でも引っかかるようなミスが多く、読点打つ位置が悪くて読みにくいし、ほんとに校正したのかと疑問です。

なくなる仕事として編集・校正が挙げられてますが、この程度の編集者・校正者ならたしかに、早々にAIで置き換えたほうがいいかもしれないですね(笑)

まとめ

Chapter4以降は立ち読みしてもいいかもしれないけど、他にもっと良い本がたくさんあるので、そっちに時間を費やすことをオススメします。

対談本だからという謎の理由で低品質の言い訳をしているような本に、大事なお金と時間をかける必要はないでしょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました