出口治明さんに聞く、「本物の教養」とは?

こんにちは~。季節の変わり目、若干かぜ気味ですが、読書は欠かしません!

最近「教養」という言葉を本屋さんでよく見る。けど、この言葉の真の意味を知っている人って、日本にどれくらいいるんだろう?

NewsPicks編集長の佐々木紀彦氏による「日本3.0」(幻冬舎、2017年)には、「グローバルに仕事をするには教養が必要だけど、日本人の教養は先進国でもかなり低いレベルだ」と書いてあった。

スタンフォード大生が読むという教養書50冊のうち、わたしは「種の起源」しかきちんと読んだことがなくて、暗澹たる気持ちになったのを思い出した。読んだといっても日本語訳だし…ずーん…

って、日本3.0でチェックしなくても自分が教養人じゃないことは分かるんだけど(笑)、「じゃぁ教養があるってどういうこと?」というのがよく分からない。

本をたくさん読めば教養が身に付くのか?どのくらいの広さでどのくらい深く学べば教養になるのか?グローバルエリートって本当にハイレベルな雑談をしているのか?一般人にも教養は必要なのか?などなど、疑問はいくらでも出てくる。

実際のところを教えてほしい!と思ったら、きちんと実際を知っている人に聞くのがいちばん。ということで、前回に引き続き出口治明さんです!

著者について

名前:出口治明

生まれ:1948年4月18日、三重県
現職:立命館アジア太平洋大学学長(2018年1月~)

経歴:京都大学法学部を卒業後、1972年日本生命保険相互会社入社。企画部や財務企画部にて経営企画を担当する。また、生命保険協会の初代財務企画専門委員長として、金融制度改革・保険業法の改正に従事する。日本生命のロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て、2006年に退職。同年、ネットライフ企画株式会社(現ライフネット生命保険株式会社)を設立し、会長とCEOを兼任。2017年会長職を退任。

<主な著書>
「人生の教養が身につく名言集」(三笠書房、2016)、「リーダーの教養書」(NewsPicks Book、2017)、「部下を持ったら必ず読む『任せ方』の教科書」(KADOKAWA、2013)

<どんな人?>
旅と読書をこよなく愛し、訪れた世界の都市は1200以上、読んだ本は1万冊を超える。仕事だけの人生を生きるのではなく、人生を謳歌することを提唱している。若者との交流にも積極的で、講演会などには「呼ばれればできるだけ行く」というフットワークの軽さ。教養や歴史についての著書が多い。

本著について

人生を面白くする 本物の教養

発行:幻冬舎新書、2015年
ジャンル:ビジネス書/自己啓発

「教養って最近よく取り上げられているけど、具体的にどういうこと?」という疑問に、世界中の教養あるエリートを相手に仕事をしてきた出口さんが答えてくれる本。

概要

教養とは人生における面白いことを増やすためのツールであるとともに、グローバル化したビジネス社会を生き抜くための最強の武器である。その核になるのは、「広く、ある程度深い知識」と、腑に落ちるまで考え抜く力。そのような本物の教養はどうしたら身につけられるのか。60歳にして戦後初の独立系生保を開業した起業家であり、ビジネス界きっての教養人でもある著者が、読書・人との出会い・旅・語学・情報収集・思考法等々、知的生産の方法のすべてを明かす!

第1章 教養とは何か?
第2章 日本のリーダー層は勉強が足りない
第3章 出口流・知的生産の方法
第4章 本を読む
第5章 人に会う
第6章 旅に出る
第7章 教養としての時事問題―国内編―
第8章 教養としての時事問題―世界のなかの日本編―
第9章 英語はあなたの人生を変える
第10章 自分の頭で考える生き方

グッときた言葉

考える力があれば、普通に入手できる情報でも、それらを分析するだけで、これまで見えていなかった世界が見えてきます。

(第3章 出口流・知的生産の方法より)

「教養」は、単に知識を得るということではない。得た知識を自分の頭で深く読んで始めて教養になるんだと、合点がいった一文。

「もっと人生を楽しみたい」という人は必読。人生の幅を広げてくれる「教養」とは?

ニッセイ時代にイギリスでゴリゴリのエリート相手に仕事をしてきた出口さん。

第1~6章は出口さんの実体験に基づく話が多く、第7~10章は時事問題を取り上げながら、数字やファクトをベースに自分の頭で考えることはどういうことなのかを教えてくれる。

「はじめに」で出口さんが断っているように、あくまで出口さんの経験に基づく出口さんの考えが述べられている本なので、そのまま万人に当てはまるものではない点にはご注意を。

出口さん曰く、教養とは、

人生におけるワクワクすること、面白いことや、楽しいことを増やすためのツール

であると共に、

知識に加えて、それを素材にして『自の頭で考える』こと

だという。

ワクワクすることを増やす、心の幅を広げるということは、豊かな人生を生きたいと思う人なら誰にとっても重要なこと。教養を身に付けることは、エリートだけの問題じゃないんですねぇ。

それに加えて、知識をベースに自分の意見をもつことは、多種多様な人間を相手にビジネスをするなら絶対に必要なこと。「みんなと同じ」という日本人精神では、熾烈な競争を勝ち抜いてきたグローバルエリートには一笑に付され、何の印象も残せず終わりだろう。

ちなみに、この本で語られる「中国のエリートサバイバルがどれだけ熾烈か」という話を読んで、すっかり度肝を抜かれてしまいました。

いやはや、これに比べたら日本の大学生なんて、スライムくらいの弱さなんじゃないのって感じ…いやー自分の世界の狭さにドン引きです…

それにしても、「数字やファクトをベースに自分の頭で考える力」の不足が、今の日本の生きづらさの根底にあるんだなぁとしみじみ感じた。

政治経済の問題はもちろん、日々の生活の中でも、ちょっと考えて工夫すれば解決することは多いんじゃないかと思う。その「考える」の参考として、他の人のうまくいっているやり方や先人の知恵を使えれば、合理的に問題は解決できるはず。

日本人は、職人の修行みたいに、本質に到達するまでに時間をかけていっぱい努力をすることを美しいと感じる傾向が強い。でも「職人の修行の美しさ」を、何も考えずに何にでも適用しようとするのは、多くの人の貴重な時間をいたずらに奪うことになってしまう。

多くの偉大な先人が残してくれた知恵を知り、その使い方を考えて活用し、さっさと問題を片付ける。そうすれば、心の幅を広げてより楽しい人生を送る余裕が生まれる。教養ってのは、より良い人生を送るために必須の力なんだなぁ。

まとめ

「教養」が自分の人生にどう関係するのかが分かる!「楽しく生きたい」というシンプルな願望を実現するためにも、もっと素直に好奇心を表に出していこう!と大らかな気持ちになれました。

もっと視野を広げてグローバルに活躍したいと考えている人はもちろん、「もっと人生に深みが欲しい」「人生を楽しみたい」と感じている20代30代の人に読んでほしい。

仕事もプライベートも楽しみまくっている教養人・出口治明さんの知恵を借りることのできる1冊。オススメです!

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